現地時間 二月二十九日

ヴェニス・ビーチとサンタ・モニカを訪れた。前者から後者に北上した。
生憎のくもりだったけれど、涼しいから肌が焼かれずに良かったかもしれない。晩はあまりに涼しいもんでちと渋かったけれどね。

ヴェニス・ビーチ(と正確にはその大通り)は、サーファー、スケーター、土産屋、パイプ屋、大麻屋、鳥、浮浪者のものだった。
サンタ・モニカまで徒歩四十分ほどの距離にこれらが満ち満ちている。変わり映えがないと言えば変わり映えがないのかもしれないけれども、みな間違いなく個性があった。だから目移りしてエキサイティングであった。
バスケットのコートにもエキサイトした。広々した六面のコートにて、地元住民が緩々シューティングしている。混じりたかったな〜。スケート・パークには上手下手様々のスケーターがぺちゃぺちゃお喋りしながら楽しく滑っていた。
感心した点は流しミュージシャンの巧さだ。本当に本当に巧かった。逆カラオケつまり口パクではないかと疑ってしまうほどの日本に来れば雇うバーはいくらでもあるだろう。

ヒップなのはサンタ・モニカへ通じるMain St.だ。一目見ただけで知的水準がかなり高いと分かる男性二人組などが朗かに朝食を摂るカフェ、パステルの建物と家々、少ないゴミとデブからは洗練を感得する。Undefeatedがあった。

歩きに歩き辿り着いたサード・ストリート・プロムナードはショッピング街だ。ランチにと入ったイタリアンのスパゲティは御世辞でなく美味しいものだった。
日本人が目立つ。日本人て一目で日本人て分かるんだよな、中国韓国人と同じだ。
浮浪者もいる。薄汚いボブ・マーリーのTシャツを着た黒人がスター・バックスに入り直ぐ出て来たのだけれど、肩に提げたスピーカーから相当ボリューミーなラップを垂れ流していた。

夕飯はダイナーにてハンバーガーを食べた。大きく食べ難いけれどパティは厚くジューシーだ。ジューク・ボックスなど雰囲気も◎ね。

帰宿前、再びかのピアの光彩を見る。ゲーセンにスト2があったなあ。筐体が別のゲームのもので笑う。そして幼児らが楽しく車に乗る。
恐らく最も有名であると思われる観覧車はネオンのパターンが豊富だから見ていてまったく飽きない。砂漠さながら広い砂浜と太平洋だなと唸る広い海と靄により、極めて幻想的であった。良かった。

明日はラス・ヴェガスに移動する。MegaBusなるリーズナブルなバス五時間だ。
おやすみそれからおしまい。