五月一日・神戸
五月一日
神戸に行って帰ってきた。朝は晴れていた。
訪問前にちょろちょろ書いたけれど、先ず、海と風は存分に感じた。港である以上、海はあるし、風のある日だった。
三宮駅下車、吉祥寺ばり、あるいはそれ以上のアーケードを突き進み元町中華街に着く。横浜のそれより小規模の一方、人口密度は負けていない。肉まんが美味そうだけれどスルーし港に急ぐ。
近づくにつれホテルが増える。高層ビルも林立する。倉庫が建つ。海岸線とほぼ平行して立体幹線道路が走る。
着くと先ず目につくものが船だ。大小さまざまの船(多くはクルーズのための客船と思われる)がひっきりなしに往来している。気持ち良いだろうな。
思う存分、港を探索し三宮および元町に帰る。村上春樹ゆかりの店を二軒だけ訪れる。うーん、居そうだね。立ち飲みに入りビールを飲む。一人だと岩塊みたいなポテサラさえ食べきるのに難儀する。タコの酢味噌がとても美味い。プリッとしてるし、敷かれたキュウリは涼しい。黄土色した酢味噌がキュッと締める。ご馳走様!
案の定カップルだらけの夜景スポットを最後に神戸の街を去る。
発見は、山だ。みなとみらいとの決定的な差だ。では海と山を誇る鎌倉に似ているか?似ても似つかない。寺社なんてほぼないし、何より鎌倉には港がない。良い意味において落ち着いているしね。
神戸、京都よりも大阪よりも好きだ。もちろん、いまのところは、という条件が付くのだけれど。好きな街を競わせたいな。あまりに知らなすぎるから、これでは不平等だ。初っ端の回答に座布団五枚くれておひらきにするようなものだ。
五月一日・神戸・行くまえ着くまで
神戸に向かっている。時代遅れ風に言えば「新開地ゆき阪急神戸線なう!三宮うぃる!」とかなのだろうか。
ずぶの素人だけれど、阪急って良い。阪急京都線、そしてこの阪急神戸線が走っているからだ。京都そして神戸を訪れたことのない関東の人間にとって、少なくとも自分にとって、これらの街には魅力がある。京都はこのあいだ(いつだっけ?)行った。阪急は両者をカバーする。
神戸について自分の知ることは極めて限定的かつ一般的であり、帰って来るときにもその範囲はほぼ拡大していないだろうし、その程度は深化していないだろう。
ただし、神戸という街には強い人の縁を感じる。
その父が神戸牛をひどく気に入ったことからKobeの名を授かったコービー・ブライアント、高校時代を神戸の街に送った村上春樹(とその作品のカバー・イラストをしばしば描く佐々木マキ)の二人(あるいは三人)との縁だ。
彼らとはそれぞれ、バスケット、学位論文を通して密接に繋がっている。もちろん一方通行的だけれども。
この二つの縁に引き寄せられ、今朝、突として、神戸訪問を思い立った。そう根拠づけるしかない。何故ならば、繰り返すことになるけれど、自分は神戸についてほぼ何も知らないからだ。
何があるんだろうか。たまにはゼンハイザーを仕舞って歩こうかな。見聞き見聞き見聞きするためにね。
発見が乏しいものに終わったとしても、海とそこに吹く風は感じたい。
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十八日
昨晩、五泊六日の合宿から帰って来た。梅田にて飲んだ。名はスーパー百番とか云うらしい。センスあると思った。
古今東西、ぐるぐるぽん、風神・雷神、大きい風船・小さい風船などゲームを以て飲んだけれど、ゲームってなかなか楽しいね。
今日は部屋から余り出ずごろつき、眠る。どの音楽もさいっこうに良く聴こえる。使ってくれるときを待ち兼ねていたかのようにゼンハが鳴らしまくる。聴いててよかった〜。
夜は数名とともに あさひ に入る。一、二杯ずつ飲みトライアルに寄り部屋に帰る。みんな目つきと言葉が変わった気がすんな。良くも悪くもぎらついてるよ。
明日からまたスーツを着、座学中心に戻る。休んだ一方、肩腰のだるみは減らなかったけれど、今一度、襟と姿勢を正す思いだ。