九日

三月までアルバイトをしていた店の常連さん(Hさん)と飲む。大阪に来てから直ぐに電話があり、誘われたのだ。

動物園前駅、降りると梅田や難波とは明らかに異なる雰囲気が漂う。歩行喫煙者が目立つ。ファミマ前には裸足のおじいさんが眠っている。
Hさんと落ち合い、トンネル下に連れられると数名のおじいさん椅子に座っている。ギターを持っている。百円を渡すとリクエストが出来るということだ。Hさんは男の泪?とかいう曲を頼む。

遠くに聳えるアベノハルカスを仰ぎ、通天閣を見ながら目的のジャンジャン横丁に至る。おおーっ、昼間っからみんな飲んでる飲んでる。行列をつくる店も多い。週末は特に混むらしい。
Hさんがかつて週に一度は通っていたという店に入る。すっぽん鍋にどてやきか〜、けっこうラインナップ違うのね。そんな中でもたにしの佃煮がイケる。串揚げはサックサクである。つくねがベストだ。
元役員現自営業と語るおじさんにポツポツ話しかけられ、Hさんとはアルバイト当時と変わらぬ会話をし、店を後にする。ルクア?にてチーズ・ケーキを買うらしい。本当に、ご馳走様です。

北上し難波に向かう(道中、お水の大学なる水商売斡旋ビルがあり写真を撮ってしまった)。昨日は夜に訪れたから、昼の難波は雰囲気が違うのねと思う。そしてそうそう、大阪っておしゃれな人が多いとも思う。
そのまま北上を続けアメ村へ向かう。オレンジ・ロード?とかいう通りから見物するとSupremeがある。ロスが懐かしくなり入る。そこもかしこも外人さんだね。
アメ村には若者が多い。下北渋原のいずれとも違うのだけれど、賑わっていることに変わりはない。強いて言えば竹下通りの雰囲気が近いのかな。黒人さんもBな服を売ってるしね。

昨日も京都の街を歩きまわり脚が痛み出したため、地下鉄とモノレールを乗り継ぎ、大日駅前のイオンにてパンやNIKEのナップ・ザック(合宿用)やよく分からないスポーツ系Tシャツ(合宿用)やよく分からないスポーツ系スパッツ(合宿用)を購入し大人しく帰寮する。
なんだかんだ落ち着くのよね。おしまい。

八日

工場見学などする。広いなあ。

九日

京都観光などする。こちらも広い。スポットが東西南北に広がってるのね。
言うたび驚かれるのだけれど、過去に京都を訪れたことはない。中学校の先輩が宿の冷蔵庫を破壊したらしい。

千本鳥居が人気の伏見稲荷大社からスタートする。稲荷駅を出ると観光客がうじゃつく。土産物屋も多いし、驚いたことには、テキ屋的屋台が続く。お好み焼きや魚の姿焼きなんかが良い匂いだ。まるで祭じゃないかと思うと、本当に祭である。稲荷祭?良い意味で年中やっていそうだ。
日本人いるけれど割合はかなり低い。おばちゃんに「日本人ですか?」と聞かれてしまう。
一人だし立ち止まるとつっかえるから写真が撮りにくい。オレンジの袈裟を着た坊さんが四人。ここは神社だったよな?見るもんなのね。

次の東福寺はけっこう好きだ。閑散としていて建造物が大きいからだ。組み木の組みの部分に見とれる。ヒグラシなんかが鳴くと風情だろうなんて考えるも、いまは春まっさかりの真昼間である。
連絡橋から見渡すもみじ(緑色してるときももみじと言って良いのだろうか?)が最高に美しい。思わずフーッと息をつく。ブロンドの幼児は炭酸飲料が飲み切られていることをママに説明され不機嫌だ。
進むと尺八らしき音が響いてくる。行くと吹いている。わーっ、合うなあ。上手でいらっしゃるしね。座り集中して聴いていると音色が止まる。「どちらからですか?」ニッコリ微笑む。こちらの方々ってあったかいと思っている。
東福寺駅前にてラーメンを食べた。ごちほうさまでした。)

清水寺の足元には大谷本願寺なる寺がある。こちらに限った話ではないけれど、商業宗教だなあと思ってしまう。墓を好評受付中らしい。
清水寺までの坂道はわりかし長くきわめて狭い。バスなんてよく通れるよな。着物が増える。
案の定、外国人さんばかりだ。ばっちしポーズ決めて彼氏にボタン押させてる女のコと目が合うと気まずい。京都市街を一望できるスポット、それから池に散らばる桜の花びらが良いね。

川沿いをずんずん歩き河原町へ向かう。何条何条て、アメリカを思い出すな。好物のアヴェニュー感だ。
おー、お洒落した人が歩いてる。大丸(百貨店)に入ればもう京都も大阪も東京も変わらないね。

烏丸から電車に乗る。京阪?かな。なんばに行かなきゃあならない。
同期と落ち合い一次会二次会と飲む。Rが調子悪かったけれどいま大丈夫かなあ。飲む前から話の返事が支離滅裂だったのだ。一次会の序盤には掘りごたつに落下していたしね。
Rらとタクり帰寮する。うーん、疲れた!それでも休日に遊びに出られることは、控えめに言ってめちゃ幸福だ。

七日
人事制度や年金、コンプライアンスに関する話を聞く。腰が極めて痛い。だからこそ帰寮後の夕食時の同期たちとのひとときがとても楽しい。自分も皆もアホなこと考えてるよな〜。

八日
空営、グロ戦、アプライド、低温、油機、特機に関する話を聞く。各事業部の紹介ってこったね。腰が極めて痛い。だからこそ帰寮後の夕食時の同期たちとのひとときがとても楽しい。自分も皆もアホなこと考えてるよな〜。

明日はこうはいかないはずだと思う。工場を見学するらしい。

音楽を聴く時間がほぼゼロになっている。騒音性難聴(と個人的に考えている)が治ればいいのだけれど。

久々に読み返すギャツビーが、と言うより久々に本を読むことがかなり面白い。余暇は以前よりも確実に素敵になっている。

四月五日

導入教育は二日目だ。
朝六時に起床する習慣がついてきており、非常に良い。続けるけれど、昼間の眠気を克服したい。

講師の方の「この施設は、風をまったく感じないのに快適な気温湿度が保たれている」という言葉にハッとする。確かにそう思う。
講義の本筋も明るく前向きポジティブだ。

施設を出ると意外にも晴れていた。西陽に目がやられるけれど、曇りのち晴れというものはささやかならぬ幸せを感じる瞬間でもある。

寮生活にはなれ始めている。
退勤後のこの時間は至福だけれど、つまらないことを言うと、だれ始めないようにしよう。

四月四日

いつがそれかよく分からないけれど初出勤?
ファースト&ラストの全体研修はTICにておこなわれる。うーんキレイだ。真新しい。寮からも近い。ただし動線はあまり優れない。
交通費と荷物輸送費の精算、資料配布、事務連絡、事務連絡、事務連絡、講義などが矢継ぎ早に襲う。TOEICが全てのエネルギーを奪う。
ふー疲れた分、寮の晩御飯が美味しかった。焼餃子など、御馳走様。
明日からもしばらくTICだ。

四月二日

花見をする。会場は万博記念公園だ。

モノレールが駅に近づいて気づいたけれど、太陽の塔がある。ららぽーとがあり、BEAMSなんかのショップがあり、触れる水族館?動物園?がある。観覧車は建設中だ。

とにかく人が多い。入園を待つ列をかきわけて宅配ピザのお兄さんがダッシュしている。こんな日のこんなところにまで配達してくれるなんて少しやり過ぎの感がある。

桜は満開とは言えないだろうけれども中々に綺麗だ。木も多い。何より日を浴びて飲むビールは至高の味だ。

同期が数人フラッフラになる。焦点が合わず立ち上がっては転げる男子の姿は、決して闘志を失わないロートルのボクサーみたいだ。

今日はおとなしく寮にいよう。昨日を入れると、大阪に来てから、五日連続の飲酒をしてしまっている。明日はTOEICを受けさせられる。研修が始まる。

四月一日

入社式典
梅田センタービル地下クリスタル・ホール

役員、幹部の方々は流石の風態と御言葉である
新入社員コンテストはそれぞれ個性の強く出た作品が表彰される、とりわけCM案に力作が揃う
若手先輩社員の方々による演舞も力強い
なんと合唱がありナンバーはAKB48の「さんびゃくろくじゅーごにちー」だ

式典後の飲み会、本当にノリが良いなあ、大学一年生時の新歓期を思い出す

いよいよ入社してしまった、そしてその実感が強まった
ここのところ疲れるから爆睡できるから嬉しい