二十八日

渋谷へ。新幹線の切符を買い、TSUTAYAに映画を返却し、道玄坂にある喜楽に入る。パク森が定休日だったからだ。チャーシュー麺(大盛)、肉ニラ炒め、連れがもやし麺を注文する。客層は学生を除き様々だ。雰囲気はなんとなく尾道の朱華園に似ている。スープを啜るとジワ〜っ!昔ながらの味というやつだろうか。濃くなくゴクゴク飲める。チャーシューは大ぶり厚手のものが五、六枚のっている。一枚どけるとそこにはもやしがこんもりと盛られている。チャーシュー、奥に八角が効いている。ジューシーなんだけどとても柔らかい。パクパク口に運んでしまう。麺、予想に反し、太い!持ち上げると重みもある。黄色く、すすると小麦の香りがふんわりするから二郎のものを彷彿とさせる。うまいうまい!夢中に食べる。肉ニラ炒めも濃すぎない。真緑のニラともやしをザクザク噛み、スープをズズーっと啜ると中華料理屋に来たようだ。そうなのかもしらない。麺に注力する中華、喜楽は混雑も納得の店だ。ご馳走様。

何もない部屋、センチメンタルになってしまう。

目黒川の桜は四分咲きといったところか。両サイドの並木に沿って吊るされた提灯のピンクが風情だ。もうあまり見られないけれども、はやくたくさん咲くように!

夜は先日も訪れた桜丘町の富士屋本店ダイニングを再訪する。ジムビームハイボ(メガ)、金目鯛、牛フィレ肉のスモーク、バーグ、オマール海老をバクバクと飲み食いしていく。本当に安定していると思う。シメにはポルチーニ茸のクリーム・リゾットを頂く。うーん、ゴロゴロっと混ぜられたデカい茸たちが薫る薫る!最高だね!正解だね!ご馳走様!喜楽も含め、渋谷に帰って来たらまた行こう!

かったいフローリングの上にぐっすり眠る。


二十九日

頭、肩、背中、腰がバリバリ痛い。三度寝をかましてしまった。
掃除し、同居人に別れを告げる。自分との生活は「うーん、全体的に楽しかったけどな」と言う。
池尻大橋駅田園都市線はダイヤが乱れに乱れ、どの電車も大混雑だ。スーツ・ケースとデカい紙袋と寝袋とビジネス・バッグとバック・パックを持った自分はまったく乗られない。仕方なくバス停へ移動する。バスは三台つづけて直ぐに来る。混雑してはいるけれど、電車よりはマシもマシだ。渋谷駅、山手線は本数のせいかあまり混雑していない。なんとか品川駅に到着し、連れと落ち合い、シウマイ弁当を買い、ホームへ下りる。本当ありがとう。何枚か写真を撮り、話し、手紙を貰う。やっぱりありがとうね。新幹線だから窓の外あっという間に見えなくなってしまったけれど、笑顔が目の奥にはっきり残る。自分は嬉しい。
いまこの文章を書いている座席に座れる。のぞみの3号車の大阪方面の一番前の座席だ。新大阪駅まで。最終的には南摂津駅まで。
カッコつけると、人生の第二章が始まる日として今日を位置づけている。勤める会社の本社がある大阪に移り住むからね。とりあえずがんばろう。仕事には不安がない。シウマイがおなかに入ってウトウトしてくる。寮には先に到着した仲間がいるんだろう。それでは、いってきます。